オリンピック前年。平成が終わる年。次の時代が始まる年。平和と豊かさの象徴として、世界がこの東京に注目する年。僕は、ママチャリで風を切って、ママチャリと光を浴び、ママチャリから見えるその平和と豊かさを、時には疑念を抱き、時には歓喜し、時には傍観し、時にはママチャリを漕ぐその足を止め、時にはママチャリを傍らに寝ころび、水面に映るこの東京の空を、そこに浮かぶ平和と豊かさの雲を、ママチャリと共に、僕は見つめていきたい。ママチャリと一緒なら、なんだかそれが、できそうな気がする。